木造や鉄骨住宅など、建築工法にはいろんな種類があり、それぞれに特長が違います。 将来的な増改築に向き不向きな工法もあり、わが家に見合うのはどんな建て方がいいのか。
各建築工法の構造と長所について簡単に紹介しましょう。

木造軸組工法は、斜めの木の軸で構成されます。柱や梁などの縦横の軸が上からの荷重を支え、斜めの軸が地震や風などの横からの力に抵抗します。
この筋交いをたくさん用いることで地震などへの耐久性を高めることができるのです。
構造的な制約が少ないので大きな開口部を取ることができ、間取りやデザインの自由度が高いのが特長。増改築がしやすいことも魅力的です。

アメリカやカナダから導入されたツーバイフォーは、木材の枠に合板を貼った木製パネルで箱を作るようにして建てる工法で、枠材の断面が2×4インチであることからその名が付きました。
木造軸組工法の構成が「軸」なのに対して、「面」で構成するのがこの工法の特長。柱の代わりに壁、梁の代わりに床や天井で支え、力を面に分散させるので耐震性に優れます。
耐火性や気密性、断熱性の高さに定評があり、開口部の取り方に制約はありますが、冷暖房に使用するエネルギーを節約できるので大空間の設計向きです。

木質系の材料で壁・床・天井を組み立てる木質系プレハブ工法は、さまざまな建て方に対応します。パネル方式や軸組方式、軸組パネル方式があり、現在ではパネル方式が主流。
パネル方式は全てを面で接合する一体構造により、地震や台風など外からの力を建物全体に分散させることができます。つまり、歪みや狂いが起きにくい構造です。
また、機密性が高いので省エネルギー効果も大きく、さらに内壁に不燃建材の石膏ボードなどを使用するため火災にも強いのが特長です。

鉄骨を溶接やボルトで箱型フレームにし、そこに不燃パネルやコンクリート、セラミック系の板を取り付けて箱型ユニットを作ります。
キッチンセットや電気配線、配管等の設備類の設置についても工場で行い、工場での作業の割合が多いので製品や部材のばらつきが少なく、品質が安定しているのが特長です。
現場での作業は箱型ユニットを組み立てるだけ。工期が短縮できます。また、増築など将来の計画への対応も容易です。

鉄骨系プレハブ工法は、軸組構造と壁構造の併用で構成されます。鋼材は工場内である程度溶接し、現場ではボルトを固定するだけなので、工期が短いことが利点。
また、鋼材は他の素材に比べてコストが安定しています。気になるサビも、入念な防錆塗装で防ぐことができます。
狂いが少なく火災にも強い鉄骨系住宅は、敷地対応への対応力が高いので間取りの自由性も大きな特長です。

構成は鉄骨系プレハブ工法と同じで、壁全体の素材にALCを採用します。ALCとはオートクレーブド(高湿)・ライトウェイト(軽量)・コンクリートのことで、軽くて厚みがあり、鉄骨系より厚い鋼材で支えます。
コンクリート系に次ぐ強度の高さを利点とし、また、ALCは中に気泡が入っているため耐熱性にも優れているともいわれます。

コンクリートパネルを工場生産し現場で組み立てる工法で、建て方は壁・床・屋根で構成する木質系パネル方式と同じです。
遮音性に優れるなど、最大の特長は性能の高さ。特に耐火性と耐久性に優れ、他の工法に比べて法定耐用年数の長さを誇ります。
ただし、コンクリートそのものの重量により、地盤の弱い敷地などでは地盤補強の必要が生じる場合があります。


