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【第162回】北海道で注文住宅を建てるなら?おすすめのエリアや建築費相場を紹介

日本国土の約20%の広さを誇る北海道は、ほかの地域と比べて予算を抑えながら広めの家を建てやすいのが魅力です。北海道で注文住宅を建てようと考えている方にとって、広大な土地の中でどのエリアを選べばよいのか迷っている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、北海道の地域特性や注文住宅を建てる場合の土地・建築にかかる費用相場、おすすめエリア、家づくりに役立つ補助金情報などを紹介します。北海道で注文住宅建築を検討している方は、ぜひ参考にしてください。


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北海道の基本情報

はじめに、地域特性や交通アクセス、治安、文化・イベント、主要施設など、北海道に関する基本情報を紹介します。

北海道の地域特性

北海道は、日本列島の最も北に位置する日本で2番目に大きな島です。北海道は本島と1,473の島々で構成され、面積は83,424k㎡と日本国土の約22.1%を占めます。人口は約522万人で日本の総人口の約4.1%を占めますが、人口密度は全国平均の5分の1と都道府県で最も低くなっているのが特徴です。

北海道は一年を通じて四季の変化がはっきりした気候で、冬は北極や大陸からの寒気の影響で寒さが厳しく、大雪が降ることもあります。夏には気温が高くなりますが、本州と違って梅雨はありません。

交通アクセス

日本の約5分の1の広さを持つ北海道ですが、道内の主要都市は国道や道道、高速道路、空港、鉄道などさまざまな交通機関で結ばれているためアクセスはスムーズです。札幌や函館、小樽、苫小牧、釧路などの主要駅には鉄道が通っており、南の函館から北は稚内、西は根室まで移動できます。主要都市間には国道が結ばれており、小樽から札幌まで、札幌から千歳までは約1時間での移動が可能です。

また、主要都市や観光地を結ぶバス路線も多くあります。移動時間を短縮したい場合、道内には新千歳空港や函館空港など複数の空港があり、各空港間のフライト時間は1時間程度です。

治安

北海道は、全体的に治安が良好な地域とされています。特に治安が良いのは、神恵内村・礼文町・今金町などですが、治安が良いエリアはいずれも人口が少ない地域となっています。札幌市などの人口密度の高いエリアでは犯罪件数も多くなりやすいため、注意が必要です。

北海道では、挨拶や子どもの見守りなどの防犯運動、北海道警察による犯罪情報を知らせるメールマガジン「ほくとくん防犯メール」や公式防犯アプリ「ほっとアプリ」など、さまざまな防犯運動を実施しています。防犯面で心配なエリアに住む際は、地域が実施する防犯対策を積極的に活用しましょう。

文化・イベント

北海道には歴史的な建造物や重要文化財、観光名所などが数多くあり、さまざまなお祭り・イベントが開催されています。道内には五稜郭や函館山・開拓使時代の建物・札幌農学校・時計台など歴史的な遺産・史跡のほか、大雪山・旭山動物園・知床・ニセコ・釧路湿原・大沼国定公園などの観光名所も豊富です。

また、札幌の北海道神宮例祭や北海道最古の祭りである江差姥神大神宮渡御祭など、お祭り・イベントなども催されています。

施設(買い物・医療・子育て)

北海道には以下のように、買い物や医療、子育てなどに利用できる各種施設が多数あります。

【買い物施設(大型商業施設)】

  • 札幌ステラプレイス
  • イオンモール札幌発寒
  • 赤れんがテラス
  • 札幌パルコ など

【医療施設】

  • 北海道大学病院
  • 札幌医科大学附属病院
  • 札幌市立札幌病院 など

【子育てファミリー向け施設】

  • キッズランドUS 札幌厚別店
  • ウォーターパークていねプール
  • 札幌市子育て支援総合センター
  • 白い恋人パーク
  • ファンタジーキッズリゾート新さっぽろ など

道内各所に多彩な施設が揃っているため、日常生活に困らないでしょう。

北海道で注文住宅を建てる場合の費用相場

北海道で注文住宅を建てるために土地と建物を購入する場合の費用相場は、4,965万3,000円です。ここでは土地と建物に分けて、北海道で注文住宅を建てる際の費用相場を詳しく紹介します。

土地の費用相場

注文住宅を購入する場合の土地代の全国平均と北海道平均は、以下のとおりです。

エリア 土地取得費
全国 1,497万6,000円
北海道 1,111万3,000円

北海道の土地取得費は全国平均と比べて386万3,000円安くなっており、ほかのエリアで住宅を建てる場合よりも土地購入費を抑えられます。

建築費相場

注文住宅の建築費は、土地を所有しておらず建物と一緒に土地を購入する場合と、すでに所有している土地に家を建てる場合と、それぞれの全国と北海道の相場を紹介します。

土地から購入する場合(土地付き注文住宅)

土地から購入する際の建築費相場の全国平均と北海道平均は、以下のとおりです。

エリア 敷地面積 延床面積 建築費用
全国平均 249.9㎡ 111.2㎡ 3,405万8,000円
北海道平均 320.9㎡ 120.3㎡ 3,854万円

北海道は全国と比べて、住宅の建築費が448万2,000円高くなっており、ほかのエリアよりも家を建てるためにより費用がかかる傾向です。しかし、敷地面積・延床面積はどちらも全国を上回っており、費用はかかるものの、全国平均よりも広い住宅に住める点はメリットといえるでしょう。

すでに土地を所有している場合(注文住宅)

あらかじめ所有している土地に、住宅を建てる場合の全国と北海道の建築費相場は以下のとおりです。

エリア 敷地面積 延床面積 建築費用
全国平均 334.5㎡ 119.5㎡ 3,861万1,000円
北海道平均 550.6㎡ 140.8㎡ 4,598万7,000円

すでに土地を持っている場合、住宅の建築相場は北海道が全国平均よりも737万6,000円高くなっています。建築費の差は土地から購入の場合よりも高額ですが、敷地面積・延床面積の差が土地から購入よりも大きくなっており、すでに土地を所有している場合は北海道でより広い住宅を建てられるでしょう。

注文住宅を建てるのにおすすめのエリア

ここからは、札幌圏で注文住宅を建てるのにおすすめの3つのエリアについて、地域の特徴や交通アクセス、周辺施設などの情報を紹介します。

札幌市

札幌市は、石狩平野の南西部に位置する北海道の道庁所在地で、人口約197万人と全国の政令指定都市で第4位の規模を誇ります。市内にはJRや地下鉄、バスなど交通網が発達しており、通勤・通学にも便利なエリアです。

道庁や市役所などの行政施設、商業施設や医療機関、札幌ドーム・五天山公園といったレジャー施設なども豊富で、利便性が高く暮らしやすい地域といえるでしょう。

札幌市は生活の利便性も高く、魅力的なエリアですが、北海道とのほかの地域と比べると土地相場は以下のとおり高額になるため、予算にも余裕が求められます。

札幌市で注文住宅をお考えの場合は、ぜひ一度札幌市内にある住宅展示場へ足を運んでみてください。

https://www.e-a-site.com/showrooms/prefectures/list/1.html

土地平均価格
中央区 70.6万円/坪
北区 26.7万円/坪
東区 35.8万円/坪
白石区 33.3万円/坪
豊平区 34万円/坪
南区 12.1万円/坪
西区 35.5万円/坪
厚別区 34.8万円/坪
手稲区 24.6万円/坪
清田区 25.7万円/坪

北広島市

北広島市は、北海道西部に位置する人口約5万6,000人の都市です。市内にはJRをはじめバスなどの交通機関が充実しており、札幌市内や新千歳空港へもアクセスしやすくなっています。また、道央自動車道(高速道路)のICもあるため、車での移動にも不便はないでしょう。市内には、三井アウトレットパークや北海道ボールパークFビレッジといった商業施設や、虹ヶ丘公園など家族で利用できる公園が多く、休日に出かけられるスポットも豊富です。

札幌市の都市相場が高くなかなか予算が合わない方は、北広島市を候補に入れてみるのもよいでしょう。

【土地価格相場】
16.5万円/坪

千歳市

千歳市は、北海道の中西部に位置する人口約9万7,000人の都市です。新千歳空港が位置する北海道の空の玄関口であり、JR線や高速道路など、各種交通アクセスも充実しています。主要駅を中心に、市内にはちとせモールや千歳アウトレットモール・レラなど商業施設が多くあり、生活の利便性も高いエリアです。また、千歳市では「子育てするなら、千歳市」をスローガンにした政策を推進しており、子育て特典カードなど各種支援が充実しているため、子育て世帯や若い夫婦世帯にとっても魅力的な街といえます。

千歳市の土地平均価格の相場は札幌市内よりも低く、暮らしやすさと予算のバランスがとれた家づくりができるエリアといえるでしょう。

【土地価格相場】
19.7万円/坪

北海道で注文住宅を建てるときに役立つ補助金情報

ここでは、北海道で注文住宅を建てる際に役立つ補助金情報を紹介します。住宅の補助金には、国と市・自治体が実施する制度があり、併用できないケースが多いため注意が必要です。

国が実施する補助金情報

国が実施する北海道の注文住宅に利用できる補助金制度は、以下のとおりです。

  • 子育てグリーン住宅支援事業
  • 給湯省エネ2025事業
  • 戸建住宅ZEH化等支援事業

それぞれの補助金制度について、詳しく解説します。

子育てグリーン住宅支援事業

子育てグリーン住宅支援事業は、2050年のカーボンニュートラル社会実現を目指し、物価高騰の影響を受けやすい主に子育て世帯が、ZEH住宅などの省エネ性能の高い住宅を新築で建てる際に支援を受けられる制度です。

主な適用条件と補助額

  • 床面積が50㎡以上240㎡以下で、一定の省エネ性能を持つ住宅
  • 主に子育て世帯または若年夫婦世帯
補助対象住宅 補助額
GX志向型住宅 160万円/戸
長期優良住宅 80万円/戸(古家の除却が伴う場合の加算額:20万円/戸)
ZEH水準住宅 40万円/戸(古家の除却が伴う場合の加算額:20万円/戸)

GX志向型住宅はすべての世帯が対象ですが、長期優良住宅・ZEH水準住宅は子育て世帯または若年夫婦世帯のみ対象となるため、申請時には注意が必要です。また、予算上限に達すると終了となるため、利用を考えている方は早めに申請してください。
なお、GX志向型住宅については、2025年7月22日にて受付が終了しております。

給湯省エネ2025事業

給湯省エネ2025事業は、家庭の中でエネルギー消費の割合が大きな給湯分野で、高効率給湯器の導入を支援するための補助金制度です。

【主な適用条件と補助額】

設置する給湯器の種類 補助額 補助上限
エコキュート 6万円/台 戸建て住宅の場合:いずれか2台まで
ハイブリッド給湯機 8万円/台
エネファーム 16万円/台

給湯省エネ2025事業の補助金は、性能に応じて1台につき4万〜7万円まで金額が加算される場合があります。また、補助金は購入・リース利用どちらも補助金を申請可能です。いずれも予算上限に達すると終了となるため、利用を考えている方は早めに申請してください。

戸建住宅ZEH化等支援事業

戸建住宅ZEH化等支援事業は、年間の一次エネルギー消費量がゼロになるZEH住宅を新築する場合に、補助金を受け取れる制度です。

【主な適用条件と補助額】

  • ZEH住宅・ZEH+住宅を新築または建売を購入
補助対象住宅 補助額
  • ZEH住宅
  • Nearly ZEH住宅
  • ZEH Oriented住宅
55万円/戸
  • ZEH+住宅
  • Nearly ZEH+住宅
90万円/戸

ZEH性能住宅に加え、地中熱ヒートポンプシステムや蓄電システム・太陽熱システムなどを導入すると、追加の補助金を受け取れます。公募期間が決められているため、利用の際は締め切りを遵守しましょう。

北海道が実施する補助金情報

北海道の各自治体が独自で実施する補助金情報の一例は、以下のとおりです。

  • 【札幌市】札幌版次世代住宅補助制度
  • 【北広島市】北広島市住宅用再生可能エネルギー及び省エネルギー機器設置補助金

それぞれの補助金制度について詳しく解説します。

【札幌市】札幌版次世代住宅補助制度

札幌版次世代住宅補助制度は、一定以上の断熱等級を持つ住宅を対象に札幌市が実施している補助金制度です。

【主な適用条件と補助額】

  • 札幌市内の新築住宅で断熱等級がプラチナまたはゴールド
  • 札幌版次世代住宅適合証明書を取得している住宅
断熱等級 補助額
プラチナ 220万円
ゴールド 180万円

札幌版次世代住宅補助制度は受付期間が決まっているため、締め切りには注意してください。また、応募者が予算額を越えた場合は抽選になるため、必ず補助金を受け取れるとは限らない場合もあります。

【北広島市】北広島市住宅用再生可能エネルギー及び省エネルギー機器設置補助金

北広島市住宅用再生可能エネルギー及び省エネルギー機器設置補助金は、北広島市内の住宅を対象に、再エネ機器・省エネ機器の設置にかかる費用を補助してもらえる制度です。

【主な適用条件と補助額】

  • 北広島市内の住宅で規定の再エネ機器または省エネ機器を設置する
対象機器 補助額
太陽光発電システム 1万円(限度額3万円)/kWh
定置用蓄電池 5万円
ペレットストーブ 5万円

補助予定件数が決められているため、申請は早めに行うようにしましょう。

住みたいエリアで注文住宅を建ててのびのびと豊かな暮らしを実現しよう

日本の約5分の1の広さを持つ北海道は、住宅の敷地面積が全国平均を大きく上回り、土地の取得価格は低めです。北海道であれば、予算を抑えながら広々とした注文住宅を建てられるでしょう。理想の注文住宅を建てたい方は、家族の暮らしやすさを考慮してエリア選びを進めてみてはいかがでしょうか。

家サイトでは、札幌市内にある住宅展示場の見学予約が可能です。ぜひ実際のモデルハウスを見て触れて、家族に合った家づくりを検討してみてください。


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