住まいのコラム

【第175回】みらいエコ住宅2026事業(Me住宅2026)創設!3省が連携する事業の概要とは?

家を建てたりリフォームしたりする際は、公的な補助金制度を利用することで費用の負担を軽減できます。2026年度に実施される「みらいエコ住宅2026事業」の概要が発表され、気になっている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、みらいエコ住宅2026事業の目的や補助内容、前年度の事業からの変更点などをわかりやすく解説します。これから家づくりを始める方や、家の省エネ性を高めたい方は、マイホームの夢を叶えるための参考にしてください。

この記事を読んだらわかること

◯ 制度の目的と位置づけ
2050年カーボンニュートラルに向けて、住宅の省エネ化(良質な住宅ストック形成)を進めるための補助金制度で、マイホーム取得支援というより環境・エネルギー政策の色が強い。

◯ 新築・リフォームの補助内容
新築は「GX志向型住宅/長期優良住宅/ZEH水準住宅」が対象(世帯要件や性能要件あり)。リフォームは一定の古い省エネ基準未達の住宅を、より高い基準相当に引き上げる省エネ改修が対象で、改修水準が高いほど上限補助額が大きい。

◯ 申請できる期間・注意点
対象工事は原則「2025年11月28日以降の着工」。申請は予算上限に達するまで(最長でも2026年12月31日まで)で、枠が早期終了する可能性がある(ZEH水準の注文住宅は申請期限が早い設定)。

◯ 前年制度からの主な変更点と併用メリット
2025年の「子育てグリーン住宅支援事業」から、新築は補助減額・リフォームは拡充、全体予算は縮小。さらに3省連携で「窓リノベ」「給湯省エネ」「賃貸集合給湯省エネ」などと併用でき、省エネ改修を進めやすい。

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みらいエコ住宅2026事業の概要

「みらいエコ住宅2026事業」は、住宅を新たに建てたりリフォームしたりする際に、条件を満たすことで補助金を受け取れる制度です。まずは、みらいエコ住宅2026事業の目的と補助対象について解説します。

​​​​制度の目的

みらいエコ住宅2026事業の主要な目的は、2050年のカーボンニュートラル実現のために住宅の省エネ化を推進し、良質な住宅ストックを形成することです。物価高の影響が大きい住宅分野で下支えを行い、また省エネ化の実現によって、エネルギーコストの高騰への対応も間接的にサポートします。つまり、マイホーム取得のための支援というよりも、環境やエネルギー政策に重きを置いた政策といえます。

似たような制度はこれまでにも存在し、2025年度には「子育てグリーン住宅支援事業」が実施されました。みらいエコ住宅2026事業は、子育てグリーン住宅支援事業の枠組みを引き継ぎつつ、対象や内容を見直した新たな制度です。

補助対象・補助額

みらいエコ住宅2026事業では、新築住宅とリフォームの両方で活用できます。以下で、補助の対象となる要件と補助額を確認しておきましょう。

新築住宅

新築住宅の場合、対象となる住宅は「GX志向型住宅」「長期優良住宅」「ZEH水準住宅」の3種類です。概要は次のとおりです。

  GX志向型住宅 長期優良住宅 ZEH水準住宅
住宅の要件 ・断熱性能:等級6以上
・一次エネルギー消費量削減率(再エネ除く):35%以上
・一次エネルギー消費量削減率(再エネ含む):原則100%以上
・HEMSの設置など
・断熱性能:等級5以上
・一次エネルギー消費量削減率(再エネ除く):20%以上
・断熱性能:等級5以上
・一次エネルギー消費量削減率(再エネ除く):20%以上
対象世帯 全世帯 子育て世帯または若者夫婦世帯(※1) 子育て世帯または若者夫婦世帯(※2)
補助額
※()内は寒冷地など
110万円/戸(125万円/戸) 75万円/戸(80万円/戸)
※古家の除却を行う場合は95万円/戸(100万円/戸)
35万円/戸(40万円/戸)
※古家の除却を行う場合は55万円/戸(60万円/戸)

※1 子育て世帯とは、申請時点において子を有する世帯のことで、子は令和7年4月1日時点で18歳未満とする。ただし、令和8年3月末までに工事着手する場合は、令和6年4月1日時点で18歳未満の子とする。
※2 若者夫婦世帯とは、申請時点において夫婦である世帯のことで、若者夫婦とは令和7年4月1日時点でいずれかが39歳以下とする。ただし、令和8年3月末までに工事着手する場合、令和6年4月1日時点でいずれかが39歳以下の世帯とする。

その他、床面積は50㎡以上240㎡以下と規定されています。また、土砂災害特別警戒区域や急傾斜地崩壊危険区域、地すべり防止区域の住宅は原則として対象外です。

リフォーム

リフォームの場合、「平成4年基準を満たさない住宅」または「平成11年基準を満たさない住宅」の省エネ改修が対象となります。それぞれ平成28年基準相当、または平成11年基準相当に達する改修を行う必要があります。概要は次のとおりです。

  平成4年基準を満たさない住宅 平成11年基準を満たさない住宅
必須工事 ・開口部、外壁、屋根・天井または床の断熱改修
・エコ住宅設備の設置
附帯工事 ・子育て対応改修
・バリアフリー改修 など
補助額 ・平成28年基準相当に達する改修:上限100万円/戸
・平成11年基準相当に達する改修:上限50万円/戸
・平成28年基準相当に達する改修:上限80万円/戸
・平成11年基準相当に達する改修:上限40万円/戸

上記のように、より新しい基準に達するリフォームのほうが、補助額が多い仕組みになっています。

対象となる期間

みらいエコ住宅2026事業には期間に関する要件もあるため、事前に確認しておきましょう。補助の対象となるのは、2025年11月28日以降に対象工事に着手した場合に限られます。対象工事とは、新築工事の場合は基礎工事、リフォームの場合はリフォーム工事です。

また、交付申請期間は「申請受付開始から予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日まで)」です。なお、新築のZEH水準住宅のうち注文住宅の申請期限は、「予算上限に達するまで(遅くとも2026年9月30日まで)」とされています。ZEH水準住宅の注文住宅を検討している場合は、留意しておきましょう。

子育てグリーン住宅支援事業との違い

みらいエコ住宅2026事業は、2025年に実施された子育てグリーン住宅支援事業の後継制度です。補助額が変更されたほか、拡張された部分もあるため、変更点を確認しておきましょう。

補助額の変更

みらいエコ住宅2026事業では、新築住宅への補助額が減っています。GX志向型住宅の場合、2025年度の補助額は160万円/戸でしたが、2026年度は110万円/戸と50万円減額されました。長期優良住宅とZEH水準住宅に関しても、それぞれ5万円減額されています。

一方で、リフォーム工事へのサポートは強化されて補助額も増えています。2025年度は上限が60万円/戸だったものが、2026年度は上限が100万円/戸となり、既存住宅の改修がしやすくなりました。

工事着手のタイミング

申請条件に含まれる、着工のタイミングについても変更されています。新築住宅の場合、2025年度は「基礎工事より後の工程の工事に着手したもの」でしたが、2026年度は「基礎工事に着手したもの」となり、申請のタイミングが早まっています。住宅の新築を検討している方は、ハウスメーカーと相談のうえ、早めに計画を立てましょう。

予算規模の縮小

みらいエコ住宅2026事業では、全体の予算規模が縮小されています。2025年度の予算は新築が2,100億円、リフォームが400億円でしたが、2026年度は新築が1,750億円、リフォームが300億円です。予算縮小により、本事業は早期に終了する恐れがあります。2025年度では、新築のGX志向型住宅への補助金が2025年7月22日に予算上限に到達しています。

また、予算が残り少なくなってくると駆け込み申請が発生する可能性が高いため、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。

3省連携の住宅省エネキャンペーンについて

みらいエコ住宅2026事業は、国土交通省・経済産業省・環境省の3省の連携により、別の省エネ事業と組み合わせて利用可能です。特に、既存住宅をリフォームする場合は、「先進的窓リノベ2026事業」「給湯省エネ2026事業」「賃貸集合給湯省エネ2026事業」を併用でき、住宅の省エネ化を実現しやすくなっています。以下で、各制度の概要を解説します。

先進的窓リノベ2026事業

既存住宅の省エネ化により、エネルギー費の削減、生活快適性の向上、家庭部門からのCO2排出量削減などを目的とした事業です。

【工事内容】
・高断熱窓の設置

【補助対象】
・断熱性能の高いガラスへの交換
・内窓の設置
・外窓の交換 など

【補助額】
・上限100万円/戸

なお、補助の対象となる工事は、2025年11月28日以降に断熱窓への改修を含むリフォーム工事に着手したものです。予算は1,125億円で、交付申請期限は予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日まで)となっています。

給湯省エネ2026事業

高効率給湯器の導入促進を目的とした制度です。

【工事内容】
・高効率給湯器の設置

【補助対象】
・ヒートポンプ給湯機
・ハイブリッド給湯機
・家庭用燃料電池

【補助額】
・ヒートポンプ給湯機:7万円/台(加算要件を満たした場合は10万円/台)
・ハイブリッド給湯機:10万円/台(加算要件を満たした場合は12万円/台)
・家庭用燃料電池:17万円/台

補助の対象となる工事は、2025年11月28日以降に着手したものです。なお、高効率給湯器の導入に伴い蓄熱暖房機または電気温水器を撤去する場合は、蓄熱暖房機1台につき4万円、電気温水器1台につき2万円の撤去費用が加算されます。

賃貸集合給湯省エネ2026事業

既存の賃貸集合住宅に設置されている給湯器の取り替えを促進する事業です。

【工事内容】
・賃貸集合住宅における従来型給湯器からの取り替え

【補助対象】
・エコジョーズ
・エコフィール

【補助額】
・追い焚き機能のない機種への取り替え:5万円/台(共用廊下を横断してドレンレールを敷設した場合は8万円/台)
・追い焚き機能のある機種への取り替え:7万円/台(浴室へのドレン水排水の場合は10万円/台)

なお、2025年11月28日以降に着手した工事が対象です。

最新の補助金情報を得て快適な省エネ住宅での暮らしを実現しよう

みらいエコ住宅2026事業は、高性能な住宅を新築したい方や、省エネリフォームをしたい方を費用面で補助する公的な制度です。断熱性やエネルギー効率に優れた住宅は環境にやさしいだけでなく、住む方の快適性向上や光熱費の削減にも貢献します。上手に制度を活用し、快適な暮らしを実現できるマイホームの夢を叶えましょう。

みらいエコ住宅2026事業を利用した注文住宅づくりをご検討の際は、住宅展示場の検索や見学予約ができる「家サイト」をご活用ください。各地の住宅展示場では、さまざまな高性能住宅を見学できます。


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