ライダース・パブリシティが運営する全国の住宅展示場ガイド【家サイト】

家づくり最新コラム

【第65回】住宅展示場見学のポイントと希望の伝え方

住宅展示場には、最新の住宅のリアルな情報がたくさんあります。会場で多くのモデルハウスを見て廻っているうちに混乱してしまった、ということにならないようにしたいですね。消費税増税前に、効率良く住宅展示場を活用して理想の住まいづくりを実現しましょう。そのためには、まず事前の準備が大切です。今回は、[ポイント1]家づくりの手順を知る [ポイント2]展示場の見るポイントと希望の整理の仕方 [ポイント3]住宅メーカーに聞くポイント、希望の伝え方、依頼のコツの3つのポイントにまとめてご紹介します。

【1】家づくりの手順を知る

 展示場に出向くに際しては、まず家づくりの手順を知っておきましょう。おおまかな流れは下記の流れが基本となります。

【家づくりの手順と必要な期間】
※上記は基本的な手順です。状況やハウスメーカーによって多少の違いが生じる場合があります。

 一般的に、希望の整理から始めてプラン検討の期間として3~6ヶ月、住宅メーカー決定から工事請負契約まで2~4ヶ月かかります。これらの検討と準備の期間として5~10ヶ月かかることになります。いつまでに入居したいかを考えて逆算してスケジュールをたてて進めましょう。

 特に来年2019年10月1日からはいよいよ消費税が8%から10%に上がりますが、3月31日までに工事請負契約※1を締結しておけば、たとえ10月1日の時点で建物の竣工引渡し※2ができていなくても消費税は8%のままです。今からすぐに効率良く進めれば8%で家を取得できる可能性は充分にあるのです。
なお、まだ土地が決まっていない場合は、希望を整理して土地探しも並行して進めましょう。来年9月末までに竣工引き渡しが完了していれば、3月31日までに工事請負契約を締結できなくても消費税は8%ですので、今から土地を探す場合でもまだ充分チャンスはあります。
 資金計画においては、土地代や建物本体の工事金額以外に様々な諸経費がかかることに注意しましょう。建物関係費については、全体の10%以上の税金や諸費用がかかることを前提に予算をたてましょう。借り入れをする場合は、借りられる金額ではなく、返せる金額から借入額を考えることが大切です。

※1工事請負契約とは、建築工事の内容とその代金の支払いに関し、建築主と工事請負業者との間で取り交わされる契約のこと。
※2竣工引渡しとは、工事完成後、検査を行ったうえで、建物、鍵、保証書などの引き渡しを行うこと。

【家づくりにかかる費用】

【2】展示場の見るポイントと希望の整理の仕方

 モデルハウスは、そのメーカーの特徴とセンスの粋を集積して表現していますので、現実の住まいよりも大型になっています。それだけ多くの情報がそこに込められているわけです。間取りの考え方や収納の工夫などをはじめ、以下の【見るポイント】の項目を意識して自分の希望としてピックアップしていきましょう。

見るポイント

【希望の整理の仕方のコツ】

 希望の整理の仕方には次のようなコツがあります。家族の要望をまとめるのはとても大変ですが、家づくりで迷った時の指針にもなり、とても重要なのでぜひ実践してみましょう。

①まずは、現在の住まいでの不満や不安を書き出し、次にこれからの住まいで希望することをリストアップしましょう。家族皆なで話し合うことが大切です。

希望項目を書きだしたら、優先順位を付けておきましょう。これも家族で話し合って決めることがポイントです。ただし優先順位についてはこだわり続けるとなかなか先に進まない事もあります。家づくりの過程で時々見直してみることも大切です。

雑誌などで気に入ったデザインイメージなどをみつけたら切り抜いてまとめておきましょう。それのどこが気に入ったのかもメモを書き添えておくと、住宅メーカーに依頼する際に伝わりやすくなります。

新居で使いたい家具や持ち物はどれかをチェックして、寸法を測って写真を撮っておくとご自身の希望の整理と依頼時のプランニングにも役立ちます。

【3】住宅メーカーに聞くポイント、希望の伝え方、依頼のコツ

 モデルハウスでは各社の強みや得意とするところを上手に聞き出しましょう。複数社の比較をするためには、同じ質問をしてメモを取っておくと、後で見直した時に比べやすくて便利です。

聞くポイント

 また、家づくりにあたっては、ご自分の必要とする条件や、希望するイメージを上手に伝えることがとても大切です。次に伝えるポイントを紹介します。

伝えるポイント

 展示場のメリットは一度に多くのメーカーを見比べられること。しかし一度にあまり多く見ると混乱してしまうので、1日3~5棟の見学に留めるのがベストです。見学した後は、整理して家族で話し合い、相談先を絞り込んでプランの提案を依頼してみましょう。消費税の増税前に住まいを取得するためにも、ぜひ効率良く住宅展示場を活用してください。

 

監修・情報提供:川道恵子(一級建築士)
©2018 Next Eyes.co.Ltd
本記事はネクスト・アイズ(株)が記事提供しています。
本記事に掲載しているテキスト及び画像の無断転載を禁じます。

PAGE TOP