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家づくり最新コラム

【第6回】 増税後も安心! 『住宅ローン減税拡充』と『すまい給付金』

2013年10月

知ってお得なマイホームの資金計画 増税後も安心!『住宅ローン減税拡充』と『すまい給付金』

ライフプランと資金計画

 マイホームを購入する方の多くは住宅ローンを組んで購入することになると思います。住宅ローンは通常、長期間の返済になりますので、今だけでなく将来に渡って無理なく支払いを行えるかどうかを考える必要があります。例えばお子さんがいる場合、教育資金がいつ、いくらかかるのかを考え、教育費負担が重くなる頃にもローンの返済が耐えられるような資金計画を作ることが大切です。
 住宅のこと、教育のこと、老後のこと、自分たちの夢や目標を整理し、達成するための計画を考えることを「ライフプランを考える」と言います。マイホーム購入の際には、マイホームのことだけでなくライフプラン全体を考えることが必要なのです。

 ライフプランを考える具体的なやり方としては、まずライフイベントを整理することから始めます。いつ、どんなことが起こるのかをまとめると、どんなお金が、いつ、いくら必要になってくるかが見えてくるはずです。

図1

 次に、キャッシュフロー表というものを作ります。キャッシュフロー表では、今後数十年にわたって家計がどう推移していくかを見ます。住宅ローンの返済や教育費の支払いといった支出だけでなく、収入がどう推移するか仮定を置き、家計の収支とその結果貯蓄がどう推移していくかを見るものです。

図2

 キャッシュフロー表をグラフにしたものが次のグラフです。折れ線が貯蓄の推移を表しますが、上のグラフのように、将来の貯蓄がゼロを下回ってしまう場合、住宅の予算や教育計画などライフプランに無理があるということを意味します。下のグラフのように、将来の貯蓄がゼロを下回らない家計になるよう、支出を見直したり、収入を増やす工夫や資産運用の工夫を考えたり、場合によってはマイホームの予算を見直したり、といった対策を考えていく必要があります。

図3 このように将来の貯蓄がゼロを下回ってしまうのは悪い資金計画の例
収入を増やす工夫をしたり(奥様が働くなど)、支出を見直したり、場合によっては住宅予算を下げたりと対策を考え将来の貯蓄がゼロを下回らない資金計画を作りたい

 このようにライフプランを考え、将来をシミュレーションしていくと、返せる住宅ローン金額、適切な住宅予算が見えてくるのです。

消費税増税後の住宅ローン減税

 「マイホームはいつ買えばいいですか?」というご相談は多いです。この問いに対する答えとしては「ライフプランを踏まえた、無理ない資金計画が作れればいつ購入してもよい」と言えます。ただし現在は、住宅ローン減税など住宅購入を支援する政策が充実していますし、住宅ローン金利も低いです。こうした点もマイホーム購入時期を決めるのには大事な要素になるでしょう。

 そこでここからは、消費税増税と住宅ローン減税の関係や、新たな制度「すまい給付金」についてまとめておくことにします。まず住宅ローン減税についてですが、消費税が増税後、住宅ローン減税は拡充されます。図4にあるように、一般の住宅の場合、年間の最大控除額が20万円から40万円に、長期優良住宅等の場合、年間の最大控除額が30万円から50万円にアップします。

図4 2014年3月まで

※所得税から引ききれない分は、住民税からも控除可能。ただし、所得税の課税総所得の5%、最大97,500円まで

2014年4月以降(消費税が8%になった場合)

※所得税から引ききれない分は、住民税からも控除可能。ただし、所得税の課税総所得の7%、最大136,500円まで

 例えば年収800万円のAさんが、土地2,000万円、建物3,000万円(諸費用含む)のマイホームを購入した場合を考えます(認定長期優良住宅と仮定)。自己資金500万円、4,500万円の住宅ローンを組むと仮定します。消費税増税により90万円の負担増となりますが、一方で住宅ローン減税は今よりも102万円の得になります。消費税増税の負担は、住宅ローン減税の拡充により相殺されることがわかります。

図5

※住宅ローンは金利2.5%、35年の元利均等返済とし、繰上げ返済等は行わないものと仮定しました。
※住宅ローン減税額は様々な仮定を置いて試算したもので、実際の納税額等によって異なる場合があります。

消費税増税後のすまい給付金

 拡充される住宅ローン減税の利用で消費税増税による負担をカバーすることができます。しかし住宅ローン減税は、自分が払っている所得税と住民税以上の控除は受けることができません。つまり税金をそれほど納めていない(さほど年収が高くない)場合には、住宅ローン減税が拡充されたとしても、さほど大きなメリットがない場合もあります。
 例えば年収400万円のBさんが、土地1,200万円、建物1,800万円(諸費用含む)のマイホームを、自己資金300万円、2,700万円の住宅ローンを組んで購入したと仮定します。消費税増税により54万円の負担増となる一方で、住宅ローン減税については26万円のプラスにしかなりません。Bさんの場合は、消費税増税による負担の方が大きくなってしまうのです。

図6 消費税増税後、差引きで28万円のマイナスに

※住宅ローンは金利2.5%、35年の元利均等返済とし、繰上げ返済等は行わないものと仮定しました。
※住宅ローン減税額は様々な仮定を置いて試算したもので、実際の納税額等によって異なる場合があります。

このような住宅ローン減税拡充の恩恵を十分に受けられない人向けに考えられたのが「すまい給付金」という制度です。おおよそ年収510万円以下の方に最高30万円の現金を給付する、というものです。

図7

 先ほどのBさんがすまい給付金として30万円を受け取れるとすると、消費税増税による負担は、以下のようにローン減税とすまい給付金により相殺されます。

図8

まとめ

 以上みてきたように、消費税増税による負担増は、住宅ローン減税の拡充やすまい給付金によって相殺される可能性が高いです。また下記にみるように、住宅ローンの金利も今のところ低いままです。

図1

 確かに消費税増税はマイホーム購入にはマイナスかもしれませんが、それを補う住宅購入支援策があること、住宅ローン金利が低いこと等を考えると、逆に今はマイホーム購入には大きなチャンスであるとも言えます。もちろんこうした有利な制度があるからという理由だけで購入するというのも正しくなく、最初に見たように、ライフプランを踏まえた上で、無理ない資金計画を作るという姿勢が大切です。

監修・情報提供:株式会社FPアルトゥル 代表取締役
ファイナンシャルプランナーCFP® 井上光章
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本記事はネクスト・アイズ(株)が記事提供しています。
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