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【第70回】住宅関連の2019年税制改正について解説!住宅ローン減税の改正点と消費税増税に向けた注意点

 2019年の税制改正において、消費税10%で住宅を購入する場合の住宅ローン減税の減税期間が3年延長されることになりました。今回は住宅ローン減税の改正点をまとめ、その他の住宅購入支援制度の増税前後での変化や、消費税増税に向けた注意点についても解説します。

【1】住宅ローン減税の改正点

 現在の住宅ローン減税は10年間にわたり毎年末の住宅ローン残高の1%を所得税から減税できるものです(所得税から引ききれない場合は翌年の住民税から一部減税できる)。今回の税制改正では消費税10%で住宅を購入した場合は、住宅ローン減税の期間が10年から13年に延長されます。
 延長された3年間の減税額は、①建物価格の2%を3年で割った額と、②住宅ローン残高の1%相当額、のうち少ない額までとなります。

【消費税率10%の場合の住宅ローン減税】

 例えば建物価格2,500万円、当初の住宅ローンを2,800万円(35年返済、元利均等返済、金利は0.625%で変わらないと仮定)とした場合、11年目の住宅ローン減税額は以下のように計算します(11年目の年末住宅ローン残高は1,980万円と仮定)。

【消費税率10%の場合の住宅ローン減税】

 「建物価格の2%」という数字は、現在の消費税率8%と増税後の税率10%の差を意味します。今回の増税で2%分負担は増えるが住宅ローン減税でその分を還元しますよ、ということです。なお所得税から減税できるのは実際に払っている税額まで、住民税については最大136,500円または課税所得金額の7%まで、なので、払っている税額によっては(つまり収入によっては)、必ずしも上記金額の減税がなされない場合もあるという点には注意しておきましょう。また、今回解説した住宅ローン減税の3年の延長は、2020年12月末までに入居した人が対象とされています。

【2】その他の制度の改正点

 消費税10%で住宅を購入する場合、他の制度においても改正が行われます。以下に挙げた制度では、消費税10%で住宅を購入する人の方が有利になる予定です。

【主な住宅購入支援制度の増税前後の違い】

 すまい給付金は住宅を購入すると一定金額の給付金を受け取れるものですが、増税後は対象となる年収の幅が広がり、給付金の最大額も増えます。住宅取得等資金の贈与税非課税制度は親や祖父母等から住宅購入等の資金の贈与を受ける際、一定金額まで贈与税が非課税になるという制度ですが、非課税金額が増税後には拡大されます。また消費税10%が適用される場合で、エコ住宅等、一定の条件を満たす住宅を建てる場合には最大35万円相当のポイントが受け取れる制度(次世代住宅ポイント)が新たに作られる予定です。なお次世代住宅ポイントは現時点の情報では、2020年3月までに請負契約をした人が対象とされています。

【3】消費税増税に向けて

 最後に消費税増税に関しての注意点をまとめます。

消費税増税に関する注意点

 消費税増税後に住宅を購入する場合、消費税の負担は大きくなります。消費税は建物工事代金以外にも、家具や家電等の購入や金融機関に支払う融資手数料等にもかかってくるという点は注意しておきましょう。なお土地の購入に関しては消費税がかかりません(ただし不動産会社に払う仲介手数料には消費税がかかります)。
 一方、上記で解説したように住宅ローン減税等、増税後の方が有利になる制度もあり、増税負担よりもこれらの制度改正での恩恵の方が大きくなる人も多いです。増税前に無理に住宅を購入する必要は必ずしもないと言え、まずはライフプランや資金計画を考えたり、理想の間取り等を考えたりする時間をきちんと確保することをお勧めします。
 ただし住宅ローン減税の3年間の期間延長は今のところ2020年12月末までに入居した人が対象で、次世代住宅ポイントも今のところは2020年3月までに請負契約を行った人が対象です。これらの制度を利用する前提で考える場合、あまりゆっくりもできません。特に土地購入から始める場合は希望の土地が出るまで時間がかかることも考えられるため、早めに動いておいた方がよいと言えます。
 なお、注文住宅を建てる場合、2019年10月1日以降の引渡しなら消費税は10%になるというのが原則ですが、2019年3月までに請負契約を結んでおけば引渡しが10月1日を過ぎても消費税は8%でよいというルールになっているということも覚えておきましょう。

参照  国土交通省の報道発表資料の情報を基にしています。

※2019年1月20日時点の情報です。

 

監修・情報提供:株式会社FPアルトゥル 代表取締役
ファイナンシャルプランナーCFP® 井上光章
©2019 Next Eyes.co.Ltd
本記事はネクスト・アイズ(株)が記事提供しています。
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